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パーツ

ロードバイク・ホイール「SHIMANO RS21」のフリーホイールハブを交換する

DSC04260.jpg 愛用しているロードバイク用ホイール「SHIMANO RS21」のフリーホイールハブが故障しました。長年使っているので廃棄して新ホイールを調達とも考えたのですが、今回は補修部品で修理しました。


【後輪ホイールの故障】
2019年の年の瀬のこと。すでに年末年始の休みに入り、普段使いの MERIDA のアルミ・フレーム・ロードバイクに乗って、近所に買い物に行こうとしたところでした。走り出して1分後、普段通りペダルを踏んだところ、「バキッ」と音がして、クランクが空転してしまいました。チェーンが外れたりしてはいないので、これは明らかに「フリーが逝ったな?!」と察知しました。
このホイール「SHIMANO RS21」は、5年半前から使っている古株です。5年というと、私の場合、およそ 40,000km を走破しているはずです。ネットで調べると、ホイールの寿命は2年とか20,000km とか言われていて、5年半、40,000km は、もうあきらめるべきレベルなのかもしれません。しかし、愛着のあるホイールであるため、今回だけは補修部品で修理することにしました。
年末年始の慌ただしい時に焦って新品を調達すると、望ましくない選択をして後悔する可能性もあります。したがって、まずは修理し、今後、半年以内をめどに、故障する前に新規ホイールを調達する方針としました。
今回の顛末については、Youtube 動画に40秒の動画でまとめました。先にその動画をブログに貼っておきます。
(SHIMANO RS21 ホイールのフリーの交換: 約40秒)
【補修部品調達】
今回の故障の原因は明確です。「フリーが逝きました」。恐らくフリー内部のラチェットの爪が折れたかスプリング等がやられて嵌合しなくなったかでしょう。私の技量では、フリーを開けて内部を修理することはできません。修理=部品交換です。ということで、RS21の純正部品を調達しました(品番: Y49V98050)。シマノは大抵、このようにパーツを補修部品としてリーズナブルに提供してくれます。ありがたいことです。
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中身はフリー本体とペライチの説明書のみ。さっぱりしています。このパーツを素人が触ることは想定していないのだと思います。
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せっかくなので、新しいフリーをよく見てみましょう。これがフリー正面。頑丈そうな鋼鉄製ケースにベアリングボール受けがねじ込まれています。このボール受けを外せばフリー自体が分解できそうですが、マニュアルに「フリーホイール部の分解は、トラブルの原因となりますので行わないでください」と書かれているのと、いかにも強力なトルクでこの部品がねじ込まれている威圧感で、とても分解修理する気にはなりません(笑)。
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これがフリーの裏側です。リヤのハブとの嵌合部は、10枚の歯で噛み合うように設計されています。摺動部にはオイルシールパッキンが嵌められています。
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横から見てみましょう。スプロケットを差し込み、固定するための溝が形成されています。その溝は、軽量化のためでしょうか、中抜きされています。ここで、さらによく見ると、最もセンターに近いローギアが当たる部分、ここは直前で中抜きが終わっていて、ソリッドな凸部となっています。恐らく、最もトルクがかかるローギア部分の剛性と耐久性を考えて、ここの強度を上げているのだと思います。シマノのすごいところは、このように、すべての部品の設計に深い考察と理由があることですね。自転車パーツのプライム・ベンダーとして君臨し続けているのは、このように細かい設計と配慮を大事にしている姿勢の賜物ではないでしょうか。
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【パーツ交換】
ひとしきり感慨に浸った後、パーツの交換に移ります。まずはスプロケットを外します。外すためには「フリーホイールリムーバー」という特殊工具が必要です。
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スプロケットを外しただけではフリーホイールを外すことはできません。ハブシャフトを外す必要があります。このためには「ハブコーンレンチ」という特殊工具(薄いスパナ)が必要です。
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ハブシャフトを抜くと、ベアリングボールが露出します。このホイール(RS21)のリアのベアリングボールの個数は片側9個。合計18個です。ハブシャフトを抜いたとたんにボールがポロポロ落ちてきますので、オイルシールキャップを取り外してボールを確保、ボールが18個あるか確認してから次の工程に移ります。
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スプロケの反対側はこちら。ベアリングボール受けがハブ軸に直接付けられています。こちら側のベアリングボールも無くさずに確保します。
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この段階でフリーを抜くことができます。これを留めているのは中心にあるスリーブボルト(カセット取付ボルト)。このボルトは10mmの六角レンチで外すことができます。自転車整備上、10mm の六角レンチを使うことは稀です。10mm を持っている方は少ないのではないでしょうか。このボルトは「正ねじ」なので、反時計回りに回すことで緩みます。
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ともかくトルクがかかっている(35-50N・m)ので、片手で力を入れたくらいではびくともしません。このボルトを緩めるには、特殊な長い六角レンチを用意するか、手袋をして臆せずに体重をかけるしかありません。
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外れました!ハブ側はこのようになっています。スプロケ側の駆動力を確実にホイールに伝えるために、嵌合部は10枚の花形の歯が施されています。
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あとは、新しいフリーホイールを装着すれば修理完了。その際にフリーを固定していたカセット取付ボルトは、SHIMANO のメンテナンスマニュアルによると「再利用不可」。つまり新品交換を推奨しています。しかし今回は、近々に新規ホイールを調達、本ホイールは廃棄を予定しているので、止むを得ず取付ボルトは再利用します。
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再利用するにあたり、ボルトのねじ山に破損がないか入念にチェックし、取付前に部品を洗浄、グリスアップを入念に行います。この部品は大きなトルクで締め付けるため、グリスアップを行わないとねじ山の破損やかじりが発生してしまうからです。
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ボルトを締め付けます。推奨トルクは35~50N・m。かなりの高トルクです。トルクレンチを使うのが理想ですが、数学上の逆算で切り抜けることができます。換算すると40N・m = 4.1kg・m。1m の長さのレンチなら、末端に4kg をかけるトルクです。今回使った 10mm の六角レンチの長さは 12cm。力をかける作用点は中心から約10cm の距離と言えます。したがって、この六角レンチなら41kg をかけることで 40N・m のトルクとなります。ラフな精度であれば、私の体重のおよそ60%をかければ良いとわかります。
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ということで修理完了。スプロケの取り付け工程は簡単なので、はしょります。これで一旦このホイールは復活。次のホイールはどれにするか、じっくり考えることにします。耐久性を考えると次もアルミリムが良いので、憧れの「ZONDA」にしようかな…

カンパニョーロ ZONDA C17 クリンチャー 前後セット
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